「Nowadays」  花田裕之

 花田裕之がもうずっと格好良いのである。こうしていろいろと書いていると、意外と高校生の頃に出会ったものがその後も続いている事に気付く。The Bandも高田渡さんも、そして花田さんもそう。長く馴染んできた嗜好品という感じも否定しないが、大人になってからの再発見も多い。もちろんその一方で聴かなくなってしまった音楽も数え切れないほどあるのだけれど。

 「手紙でもくれ」で始まって「手紙でもくれ」で終わるこの緩い感触のアルバムに、自分でも少し意外なほど愛着を感じている。M-6「月が見ていた」、M-7「明日への橋」など、詞と音楽が穏やかに響く曲が並ぶ。花田さんのアコースティックライブに行った際に、この『Nowadays』のジャケットにサインをお願いした。思いもよらないような笑顔とともに握手までしてもらって、愛着がまた少し増した気がする。

 M-11「Way Out」〜M-12「手紙でもくれ」の流れが好きだ。 「手紙でもくれ」は大江慎也に宛てた曲だとも言われているが、真偽の程はわからない。「思い出したら手紙でもくれ」などと言いたい相手は、たぶん手紙などくれそうにない、はなから期待の対象外の相手なんだろう。それでもなんとなくそう言ってみたい気持ちを歌にしてみたという風情がよい。










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